BIG ISSUE という雑誌、知っていますか?
街中に住んでいる人なら、販売しているところを見かけたことがあると思います。
その販売者は、現在ホームレスか、あるいは自分の住まいを持たない人々。
定価 300円 の雑誌を、ホームレスである販売者が路上で売り、
そのうちの 160円 が彼らの収入になるという仕組み。
詳しくは、こちらをご参照下さい。
http://www.bigissue.jp/about/index.htmlたまたま出掛けた三宮で、販売者と出会ったので、一冊購入することに。
販売している方は、年の頃は50代〜60代といったところかな。
3月になってもまだまだ寒い夜の街頭で、ずっと雑誌を売っているのだなと思ったら、
すこし心が痛くなった。
道路を隔てた向こう側には、大きな百貨店が見える。
ルイ・ヴィトン、エルメス… 輝かしいショーケースたち。
この、華やかな街で、でも実際に起こっている、この矛盾はなに?
混乱しそうになったけれど。
「一冊下さい」と、おじさんに話し掛ける。
「300円です」
ふと、売り場に貼られている紙が目に付いた。
―住む家を探しています―
そう、矛盾だ。
どうしてこの人は、路上で生活しなくてはいけなくなったのか?
大多数の人は、そんなこと考えもしないまま道を通り過ぎて行く。
他人事だし、関係ないことだって思うのは簡単。
でも、本当にそうなんだろうか?
矛盾が自分の中でうずまいてて、
こういう光景を目にしたときに、胸をチクチクと刺すのです。
結局、1000円払って、おつりは貰わなかった。
たった700円だけど、暖かいものくらいは食べてもらえるんじゃないか。
売り場から去るときに、おじさんが「ありがとうございました!ありがとうございました!」
と大声で言ってくれた。
あんなに気持ちのこもった感謝、聞いたのいつぶりかなあ。
街中なのに。こんな雑踏の中なのに。
そんなに頭を下げられると、すごく申し訳ない気持ちになってしまう。
私は仕事もあって、生活においてはもう充足している。
じゃあ、それ以上、何を求めるの?
どこか、傲慢になっていない?
不幸は他人の物では無く、いつでも自分の傍に変わらず存在しているのだということ。
阪神淡路大震災が起こったとき、死んでいたのは私かも知れない。
様々な場面で助けてくれる人がいなかったら、今の私はなかったかも知れない。
そういう気持ちを大切にして、いつも謙虚でいなくては、と。
誰かにありがとうって言われるの、本当に幸せやね。
助けてもらってきた分、私も恩返しして生きていけるといいな。
おおげさではなく、ささやかなことでも。
漠然とそんなことを考えた、華やかな都会の雑踏… でした。

↑ MINT神戸。
先代の神戸新聞会館が地震で全壊してから11年。
新しいショッピング、飲食、シネマ等の複合ビルとして生まれ変わりました。
もう、すべてが嘘だったみたいに、新しい街になってしまっている。
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